メーカー技術者のブログ

技術者転職、めっき技術について

1社目での暗黒時代:前編

 

本日もお疲れさまです。

私は社会人8年目のめっき・表面処理技術者で、転職2回を経験し、現在3社目です。一貫してめっき関連の仕事をしておりますが、製造現場と開発を両方経験しております。

 

今回は自身の1社目時代を振り返りたいと思います。

 

以下の3部構成にて随時投稿します。

 

目次

1章    1社目での暗黒時代:前編

2章    1社目での暗黒時代:後編

3章 所感

 

 

  まえがき

 新卒社員として社会人生活をスタートされた方は厳しい就職活動を乗り越え、大きな期待を胸に入社されたことでしょう。しかし、配属先が希望とは異なった、上司と合わない、想像していた仕事と違う、そんなギャップに苦しむ方も多いかと思います。私も新卒入社時代は苦しみました。そんな過去の私と同様の境遇にいて悩んでいる方(特に若手社会人)にとって何か参考になれば幸いです。

と都合の良いことを言ってますが、たまたま記事を見つけた方は暇つぶし程度に楽しんでいただけたらと思います。

今後、技術者の転職やキャリアについても投稿する予定ですが、1社目で経験したことは現在の私のキャリアに対する価値観を変えたきっかけとなっております。

ご覧の方にも何かきっかけになればと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 

(1)新卒就活時

 当時、就活を進める上で「この業界・企業で働きたい」や「専攻を活かして◯◯したい」という明確な軸は正直持っていませんでした。ただ、なんとなく化学や材料の立場でモノづくりをしたいという、ざっくりした考えは持っていました。そのイメージは研究開発や応用開発といったところでしょう。そして、結果として国内・世界でダントツのトップシェア製品を有するメーカーに技術系として内定をいただきました。それまでは就活がうまくいっておらず苦しんでいた中で、その会社の選考だけは順調に進んだ感じで、吉報が届いた時はとにかくホッとしました。

勤務地となる技術拠点が田舎の僻地なのは気がかりでしたが、『材料〜最終製品まで一貫したモノづくりをしており、化学の立場で仕事ができる』『No.1シェアを誇るに値する技術力もあるだろう』『安定性も抜群』、、、

そんな期待を膨らませながら内定を承諾しました。

 

(2)当時の考え

 就活時も含めて配属が決まるまでは、第一希望とまではいかなくても院卒理系であれば専攻や希望にある程度は沿った形で部署や仕事が用意されるものだと信じ込んでいました。機械系なら製造装置の機械設計や開発、化学なら反応式を考察するなり材料特性を解析評価etc...ましてやエントリーシートや面接なんかでも希望についてはお話していますし、その上で内定を出したはず、そう考えていました。研究室や大学のOB・OGのお話を聞いても、ドンピシャではなくても専攻や研究内容の経験を活かして活躍されてる方も多かったので自身もそのようになるものだと想像していました。

 また、会社の安定性も自然と意識していました。将来にわたって衣食住に不自由なく過ごすためには安定した会社で働き続けることが無難だと思っていました。いわゆる昔ながらの終身雇用を前提とした価値観、子どもの頃から親や学校教育によって植え付けられた固定観念みたいなものがあったのだと思います。その当時は…

 

 

(3)運命の配属ガチャ

 大きな期待を胸に入社。最初3ヶ月の新人向け現場研修等を経て本配属となりますが、配属発表前に人事と改めて希望配属について面談があります。その3ヶ月間でいろいろと噂が耳に入るのですが、毎年50名以上いる技術採用のうち大半が幹部候補という名目で製造現場配属になるという話が流れました。少し不安な気持ちにもなりましたが、自分は選考で意思をお伝えしてますし、同期の中で「現場配属希望」「この会社で働けるなら配属はどこでもOK」という人も多く、そういう人たちが現場配属になるのだろうと想像していました。

そして人事との面談、私は選考時と変わらず希望をお伝えしました。そこで人事からひとこと「もちろん会社の事情も考えながら配属は決定されますので、全員が必ずしも希望通りにはならないことは認識しておいてください」

これを言われた人と言われなかった人がいたことは後に知りました。。。

 

そして配属発表、私のところには製造部(表面処理工程)の職場名が記されていました。

気持ち的にかなり落ち込みました。しかし、やってみないとわからない、やっていく中で新たな自分の強みを見出せるかもしれない、将来この経験が活きるかもしれない、そうポジティブに考えるようにしました。

 

そして本配属先での仕事がスタート。これが私のビジネスマンとしての暗黒時代になるとは、この時はまだ想像つきませんでした。

 

 

2章へつづく

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