メーカー技術者のブログ

技術者転職、めっき技術について

所感

 

本日もお疲れさまです。

私は転職2回を経験しためっき・表面処理技術者です。一貫してめっき関連の仕事をしております。

 

最終章です。

1社目で経験から感じたことをまとめました。

参考になれば幸いです。

 

目次

1章    1社目での暗黒時代:前編

1社目での暗黒時代:前編 - メーカー技術者のブログ

2章    1社目での暗黒時代:後編

1社目での暗黒時代:後編 - メーカー技術者のブログ

3章 所感

 

 

主人公は誰なのか

 現在、就活生の方で、大手企業への憧れ、会社の安定性、ブランド力etc…それらを重視し、あるいは魅力を感じる人も多いでしょう。つい “会社” に目が行きがちです。しかし、主人公はあくまで “自分” だということを忘れてはなりません。仕事で自分が何をし、その先に自分はどうありたいか。そして、それを実現するためにどの会社に入るかという視点です。私の場合、就活当時は明確なありたい姿というのはなく、1社目での休職〜転職活動期間になって考えるようになりました。幸いにも“めっき”という未だ謎の多い技術を続け、やり切ったと思えるまで究めたいという意向ができました。まだ働いたことのない(バイトは除く)就活生にとって、そのイメージを掴むのは難しいかもしれません。身内や大学のOB・OGなどを参考にし、イメージ程度でいいと思いますのでありたい姿について考えてみてください。就活時にそのイメージがなかった若手社会人の方も、実際に働いてみてどういうキャリアを実現したいかを徐々に定めてはいかがでしょう。日頃の忙しさでいっぱいになりがちですが、ふと立ち止まって考え、歩みたいキャリアについて整理してみましょう。私もまだまだ深掘りして考えていく立場ですので、皆さんいっしょに頑張りましょう!

 

“安定な会社”に『安定』はなかった

 私は世界シェアトップの製品を有し、世間的にも名の知れた会社に入ることができました。しかし、そこで目にしたのは毎日辛い顔をして出社をする人や人間性を疑う言動や行動、うつ病で会社に来れなくなる人、、、個人が潰されていく様子でした。そんなことがあろうが会社は潰れません、安定です。でも、そんな環境に自分の安定などは存在しません。結局のところ、自分で手に入れるしかないのです。それは、業界や社会に通用するスキルや専門性(=技術的資産)であったり、人望・人脈(=人的資産)などでしょう(これについては著書「転職の思考法」に記された内容ですので、ぜひご一読ください)。

 

 


昨今の終身雇用崩壊や大企業の黒字リストラなどに代表されるように、自分ではコントロールできない事態が起こりうるのです。そうなった場合でも上記資産を活かして新たな道、キャリアへ進むことができるわけです。私はまだまだ未熟者ですが、世間で通用する資産をしっかり増やしていきたいと思います。

 

今いる環境が全てではない

 1社目時代には事あるごとに上司や周りから厳しいことを言われ、ひどく落ち込み、自分に対し悲観的になりました。しかし、転職して思うのは、それら周りの反応は、必ずしもビジネスマンとしての世間からの評価とは一致しないということです。それらはあくまで会社や組織のものさしにすぎず、社会におけるあなたの価値を否定されたわけではないのです。新卒入社では特に、今いる環境に染まった状態に陥りやすく、その環境下での評価や価値観が全てなのだと錯覚してしまいます。しかし、使い物にならないと評されていた人が環境を変えた途端、メキメキと成長し評価されることはよくある話です。自身も2社目では上司や同僚と良好な関係を築き、お客さんから感謝されることもあったりとやりがいを感じていました。今、仕事で辛い思いをしていたり、周りに認められず悲観的になっている若手新卒社員の方はぜひ諦めないでください。視野を広げ、社外の知り合いや書籍などに情報アンテナを貼ってみてください。転職相談でもいいでしょう。そこに新たな道や希望が見出せるかもしれません。

 

一歩踏み出せば大したことなかった

 当時、悩みながらも行動に移せない時期がありましたが、勇気を出して転職を決意し行動すれば意外と何とかなるものです。失敗するかもしれない、今より環境が悪くなるかもしれない、辞めたら残される同僚に迷惑かける、、、私も当時は不安な気持ちになりました。しかし、残り続けた場合、何を得られるのか、納得して働けるのか、そもそも幸せでいられるのか、、、行動するリスクと天秤に掛けた結果、何もしないリスクの方が大きいと判断しました。少なくとも直近で状況が好転する可能性は考えにくく、自分で変えるしかないと考えたのです。実際、転職にはリスクがないわけではありませんが、自分の将来を変えるためなので不安は消滅していました。そうなれば行動できるものです。もちろん残念な選考結果になることもあるのですが、1社目で大した実績も実務経験もなかった自分でも転職先が決まり、新たな道に進むことができたのです。今振り返ると、求人票を眺めたり職務経歴の棚卸をしたことは楽しかったです。行動して本当に良かったです。

 

 3章にわたってお伝えしましたが、本ブログが職場やキャリアに悩み・苦しみを抱えながらも一歩踏み出せずにいる方を後押しするものになれば幸いです。

 

 

おわり